【第99回】抑えておきたい鉄板サプリメント3つ~EAAとBCAAの違いは?クレアチンって危なくないの?

SNSの発達、Amazonでポチれば商品がすぐに届く世の中、、

こういったことからか、最近は学生アスリートであってもサプリメントを摂取することが普通になってきましたよね。

プロテイン、BCAA、HMB、EAP、EAA、、、いろんなローマ字が並んでて、いったい何を取ればいいのか。。

そんなふうに頭を悩ませている選手も多いと思います。

そんな選手のために今回は、おススメの鉄板サプリメントを3つ紹介します。

と、その前に。。

サプリメントはあくまでも補助的なもの。
普段の食事が8割以上で、残りの2割弱を埋めるものだと思ってください。

その8割が埋まっていないのであれば、先にそっちを埋めたほうがコスパも良いし効果も絶対高いです。
具体的には1日の『摂取エネルギー量』と『食事でのタンパク質摂取量』

自信のない人は、まずは過去の記事(こちら)を参考にそれらをチェックしてみてください!

おススメの鉄板サプリメント

おススメの鉄板サプリメントとして

・プロテイン

・EAA(Essential Amino Acid:必須アミノ酸)

・クレアチン

が挙げられます。

これを選んだ根拠として、国際スポーツ栄養学会(ISSN)の2018年のレビューを参考にしています(Kerksick el al., 2018)。

ISSNは2018年に市場に出回っているサプリメントを
・効果
・安全性
の2つの観点から評価して、
A(効果、安全性ともに強いエビデンスあり)~C(効果や安全性を保障するエビデンスが少ない)の3段階でランク付けをしています。

その中でも身体作り(筋肥大)の観点でAランクに位置づけられたのが、上記3つのサプリメントです。

(※HMBもAランクに位置づけられていましたが、『トレーニング初心者に対して』という限定つきだったので、今回の記事では除外しました。)

プロテイン

プロテインとは英語で『タンパク質』を意味します。

日本国内での一般的な定義もそうですが、この記事でも『プロテイン』は『タンパク質補給を目的とした高タンパクのサプリメント』のことを指すこととします。

まずタンパク質摂取の重要についてですが、
体重×1.0gしか摂ていない選手と
体重×1.6g以上摂れている選手では
筋肥大の効果が3倍近く違う可能性があります。(Morton et al., 2017)

自分がどれくらいのタンパク質を摂取できているか分からない人は先ほどリンクを張った記事へ。

この研究では×1.62g(1.02g~2.20g)が『それ以上タンパク質とっても効果がないかも』のラインとされていますが、
●95%CIの幅がある(2.20gまでならさらなる効果の可能性も?)
●1.62gぴったりを狙ったら実際は少なくなる可能性がある
●×3.3gの摂取なら健康的な害はないという報告あり(Antonio et al., 2016)
などから、個人的には1日当たり2.0g程度の摂取を勧めています。

正直、食事から十分なタンパク質が摂取できていれば、プロテインをプラスして補給するメリットはそこまで大きくないかもしれません。

しかしながら体格の良いアスリートの場合、必要なたんぱく質を食事だけで毎日摂取するというのは、手間的にも経済的にも(特に学生アスリートであれば)厳しいかもしれません。

以下の図に、40gのタンパク質を摂取するのにどれくらいのコストがかかるのかを示しました。
外食についてはいくつかのファミレスなどのメニューを参考に、プロテインは1㎏4000円のものとしました。

やはり外食に比べたらプロテインはだいぶ安いですね。。

また、トレーニング後にすぐに食事がとれる環境でなければ、プロテインシェイカーは持ち運びやすいし補食としても活用しやすいでしょう。

もちろん1日のタンパク質のほとんどをプロテインで補うということは勧めません⚠

あくまでも食事を中心で。

お金がないなら鶏肉を買って野菜と一緒に鍋にぶちこみましょう。

EAA

EAAとは9つの必須アミノ酸のことです。

BCAAも必須アミノ酸の一部です。

ちなみに、タンパク質を分解するとアミノ酸(必須アミノ酸、非必須アミノ酸含む)になります。

図で表すとこんな感じですね。

 

プロテイン、もしくは食事でとれるタンパク質は必須アミノ酸も、非必須アミノ酸も含みます。

プロテインのほうが固形物のタンパク質よりも吸収されやすいので、この図の連続体のさらに上に食事でとれるタンパク質があるイメージですかね。

必須アミノ酸はメチオニンなど、9つのアミノ酸があります。

そのうちの3つ、分岐鎖アミノ酸と言われるバリン、ロイシン、イソロイシンの3つが摂れるサプリメントがBCAAです。

BCAAのほうがEAAよりもメジャーなイメージがありますが、最近はEAAを摂取する選手も増えてきましたね。

ちなみにISSNの2018年のレビューでは
BCAAはBランク
EAAはAランク
に位置づけられているため、現時点ではEAAのほうが身体づくりへの効果は高いと言えます。

トレーニング直後は適切な栄養が供給されるとタンパク質合成が高まります。

そのタイミングでEAAを摂取するとタンパク質合成がより高まるのです。

トレーニング後にはプロテインとEAAどっちが良いの?ということも聞かれますが、
個人的には、他の食事でしっかりタンパク質をとれているのあればEAA、食事でのタンパク質量が足りない場合はプロテイン(もしくはプロテイン+EAA)が良いのではと考えています。

また、プロテインよりも分解された状態で消化もされやすいので、トレーニング中のドリンクに溶かすのもいいかもしれませんね。

ちなみにBCAAは筋肥大への効果よりも、リカバリーに対してメリットがあるのかなと。

Rahimiら(2017)のメタアナリシスでは、BCAAの摂取は筋肉痛、筋ダメージ(CK)に対してポジティブな効果が示されています。

しかしながらこれは同量のBCAAを含むEAAでも同様の効果があると考えられますよね。

こう聞くとBCAAはEAAに何も勝てること無いやんと思うかもしれませんが、、

BCAAのほうが安くて美味しいことが多いです。←大事

クレアチン

ISSNのポジションステイトメントでは「クレアチンは高強度運動のキャパシティ向上、除脂肪体重の増加において、最も効果的なサプリメント」とまで言われています。

筋肉を収縮するときにはATPという物質がエネルギーを供給するのですが、その再合成に
・クレアチンリン酸
・糖分
・有酸素エネルギー
が使われます。

特に短時間高強度の運動においてはクレアチンリン酸の役割が大きく、クレアチンのサプリメントの摂取はそのエネルギーの供給を増加させると考えられます。

そのため
高い負荷でトレーニングが行える⇒除脂肪体重の増加にも貢献
となるのです。

しかし、『クレアチンを取ると脱水により肉離れや脚のつりが増える』といった話を聞いたことのある人も多いと思います。

これはISSNのレビュー内でも述べられていますが、実際にクレアチンの摂取とそれらの傷害発生数に関して調べた研究では、クレアチンの摂取で傷害は増加しなかったと報告されています。

仮に脱水の話が本当だったとしましょう。

脱水というネガティブな要素があったとしても、トレーニング強度の増加というポジティブな要素もあります。

トレーニング強度が高いほうが傷害の予防効果が高いことがLauersenら(2018)のメタアナリシスでも報告されているので、そこで相殺されますよね。

むしろ水分摂取をしっかりと行えば、プラスの要素しか残りません。

摂取方法

クレアチンの摂取方法は、各メーカーのパッケージに書いてあると思うので、それを参考に。

一応、ここでも紹介しておくと

●ローディング期(最初の5~7日間)
→1日あたり体重×0.3g(80㎏であれば24g)を数回に分けて摂取

●メンテナンス期(ローディング期以降)
⇒1日あたり3~5gの摂取

という摂取方法になります。

まとめ

プロテイン、EAA、クレアチンと、おすすめの鉄板サプリメントを3つ紹介しました。

しかし冒頭でも述べたように、まずは普段の食事をちゃんと摂ることが前提となります。これが8割以上。

そこがしっかりできているのなら、上記のサプリメントの摂取で残り2割の差を周りとつけていきましょう!

執筆者:佐々部孝紀(ささべこうき)


今年度から新たに大学の非常勤講師と、母校の大学のリハビリ施設のトレーナーをさせていただいています。

昔の自分を見ているようで初々しいな~と感じています。(おっさんになりました)

しばらく記事の更新も滞っていましたが、また定期的にがんばっていきます!


参考文献

Jose Antonio, Anya Ellerbroek, Tobin Silver, Leonel Vargas and Corey Peacock
The effects of a high protein diet on indices of health and body composition – a crossover trial in resistance-trained men. Antonio et al. Journal of the International Society of Sports Nutrition (2016) 13:3

Rahimi, Mohammad Hossein, Shab-Bidar, Sakineh, Mollahosseini, Mehdi, and Djafarian, Kurosh
Branched-chain amino acid supplementation and exercise-induced muscle damage in exercise recovery: A meta-analysis of randomized clinical trials. Nutrition 42 (2017) 30–36

Lauersen, Jeppe Bo, Andersen, Thor Einar, and Andersen, Lars Bo
Strength training as superior, dose-dependent and safe prevention of acute and overuse sports injuries: a systematic review, qualitative analysis and meta-analysis. BJSM, 2018

Kerksick, C M, Wilborn, C D, Taylor, L, Campbell, B, Almada, A L, Collins, R, Cooke, M, Earnest, C P, Greenwood, M, Kalman, D S, Kleiner, S M, Leutholtz, B, Lopez, H, Lowery, L M, Mendel, R, Smith, A, Spano, M, Wildman, R, Willoughby, D S, Ziegenfuss, T N, Antonio, J, and Kreider, R B
ISSN exercise & sports nutrition review update: research & recommendations. Journal of the International Society of Sports Nutrition (2018) 15:38

 

 

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【第99回】抑えておきたい鉄板サプリメント3つ~EAAとBCAAの違いは?クレアチンって危なくないの?” に対して1件のコメントがあります。

  1. kazuyoshi aoki より:

    すみません、記事とは関係ない質問なのですが、二の腕を細くするにはスクワットがおすすめだと言っているトレーナーの方がいらっしゃいます。これってホントなのでしょうか。

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