【第9回】 思ったよりも怪我ってもんは予防が可能です。―傷害の分類、原因―
専門性【☆☆★】
「スポーツに怪我はつきもの」
そうかもしれませんが、たぶん、多くのアスリートが思っている以上に、怪我は予防可能です。
今日は「怪我の予防」というトピックです。
地味ですよね。笑
でもこれはパフォーマンスのアップにすごくつながるんです。
怪我の予防がパフォーマンスアップにつながる理由
そもそも怪我で練習を離脱しちゃったら、競技練習ができなくなる→下手になっちゃう
まあこれは分かると思うんですけど、あんまり大きな怪我をしたことない人にとってはピンとこないですよね。
そこでこの図を見てください。
意味はなんとなく分かりますよね?
下に行くほどパフォーマンスは下がっていきます。
逆に言えば、上にいくほどパフォーマンスはあがります。
怪我の予防というものは、一番下の状態にいくのを防ぐだけでなく、
より上の状態にもっていくことにもつながります。
これが、怪我の予防はパフォーマンスをアップさせますよという2つ目の理由です。
もちろん、痛みを抱えながらもプレーを続けなければならないシチュエーションもでてきます。
競技スポーツならば。
でも、痛みを改善する努力を怠るというのは違いますよね。
まずそもそも怪我にもいろいろ分類があるので、そこから整理していきましょう。
怪我の分類、おおまかな原因
怪我というのは一般的な用語で、スポーツ医学の言葉では傷害と表現されます。
そして傷害は主に以下の2つに分類されます。
外傷
急性外傷とも。1回の大きなストレスで発生。
(例)捻挫、肉離れ、打撲
障害
慢性障害とも。繰り返される小さなストレスで発生。
(例)慢性腰痛、オスグッド、シンスプリント
上記は一般的な分類で、さらに外傷は
・コンタクト(相手や味方との接触を伴う)
・ノンコンタクト
の2つの発生状況(受傷機転といいます)で分類できます。
外傷、障害の発生原因
この分類のうち、コンタクトによる外傷はアクシデント的要素が大きいです。
着地で相手の足を踏んで捻挫、相手の膝がモモに入って打撲、後ろからぶつかられて転倒して脱臼…等
一方、ノンコンタクトの外傷や慢性障害は、あまりアクシデント的要素がありません。
つまり、これらの傷害を受傷するということは、本人に何かしらの原因があります。
言い換えれば、予防が可能です。
その原因というのはおおまかに以下2つに分けられます。
・オーバーユース(使いすぎ、練習、トレーニングのやりすぎ)
・ミスユース(間違った身体の使い方)
このどちらかで傷害が発生することはあまりなく、だいたい2つが組み合わさってノンコンタクトの外傷と、慢性障害は発生します。
(他にも筋力・柔軟性不足、地面・床面の固さなどもありますが)
この2つに対するアプローチ、改善をすることで、
・コンタクト以外の傷害の予防
・痛みや違和感の消失
→パフォーマンスUP!
という効果が期待できます。
ちなみに、コンタクトの外傷の主な原因はアクシデントですが、ミスユースやオーバーユースが関係する場合もあります。
今日はざっくりですけどここまで。
また各傷害の予防方法等についても書いていきます!
“【第9回】 思ったよりも怪我ってもんは予防が可能です。―傷害の分類、原因―” に対して1件のコメントがあります。