【第101回】水を飲むだけでパフォーマンスが上がる?~水分状態が筋力・持久力に与える影響~

季節も夏に片足をつっこみ、だいぶ蒸し暑くなってきましたね。

熱中症にも注意が必要な時期になってきました。

「熱中症を防ぐためには?」と問われるとおおかたの人が答えることができると思います。

『体調管理』

『こまめな休憩』

そして何より『水分補給』

どれもすごく大事なことですよね。

そんなこと誰でも知ってるよ~と思われるかもしれませんが、では夏場でしっかり水分を補給することで
【パフォーマンスもめちゃくちゃ上がる】ということもご存じですか?

水分状態と身体パフォーマンス

Savoieら(2015)は脱水時vs非脱水時でのパフォーマンスについて比較した複数の研究を集め、メタアナリシスを行ったところ

脱水状態にある場合は

・持久力は8.3%↓

・筋力は5.5%↓

・パワーは5.8%↓

といった結果を示しました。

#34 Savoie et al., 2015

『脱水』というと少しおおげさに聞こえるかもしれませんが、この研究で言う脱水とは体重の1%以上の発汗。(運動前後の体重減少はほぼ水分です)

感覚的によくわからない人は夏場の練習の前後で体重測定をしてみてください。体重の2%なんてほんと簡単に減りますからね。

パフォーマンスの減少をパーセントで示されたら分かりづらいかもしれませんが、

持久力が8%マイナスというと、
1500mのタイムが5分0秒→5分24秒

パワーがマイナス6%というと
クリーンやスナッチの重量が100㎏⇒94㎏

金メダル取れる実力でも普通にメダル圏外になっちゃうレベルですよね。

さきほど述べた通り、体重の2%の減少なんてほんまに普通に起こりえます。

そんな中でこの知識をもとに水分補給をしっかり行えば、本来落ちるはずだったパフォーマンスを維持できる≒水分をとるだけでパフォーマンス向上、とも考えられます。

目安としては

・練習、試合前までに尿が透明or薄黄色になるまでしっかりと水分補給

・練習前後の体重減少を1%以内に抑える

こんな簡単なことで身体がもっと動くようになるんですから、やらない手はないですよね?

まとめ

学校の体育や部活動での熱中症死亡事故はほぼH24までほぼ毎年報告されています(学校の管理下の熱中症の発症傾向)。

WBGTの測定、練習などのタイムマネジメント、、指導者・大人がすべきことは多々ありますが、当の本人たちの『水分補給の意識』もとても重要です。

「熱中症予防のために水分を!」ってよりは「水分補給をすればパフォーマンスも上がるぜ!」のほうが水分を摂取する気になりますよね。

結果的に熱中症も防げると一石二鳥。

これからの時期、みんなで気を付けていきましょう!


7月7日(日)に東京でセミナーを開催します。(詳しくはこちら

今回の記事のように知って実施するだけでパフォーマンスが上がる方法から、トレーニング・コンディショニングの包括的な考え方まで幅広くお伝えする予定です。

〆切まで残り1週間ですが、参加枠は数席余っております。

ご参加をお考えの方はお早めに!


参考文献

Savoie, Félix Antoine, Kenefick, Robert W., Ely, Brett R., Cheuvront, Samuel N., and Goulet, Eric D.B.
Effect of Hypohydration on Muscle Endurance, Strength, Anaerobic Power and Capacity and Vertical Jumping Ability: A Meta-Analysis. Sports Medicine, 45(8):1207-1227, 2015

 

 

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。