【第18回】トレーニングの目的①出力の向上~出力ってなんやねん

筋力トレーニングの目的は、文字通り筋力の向上です。

そして、筋力トレーニングと似たような意味で、レジスタンストレーニングという言葉があります。

レジスタンスは「抵抗」という意味です。
ここでの抵抗は、自体重であったり、バーベル・ダンベルであったり、、、

僕は選手と話をするとき、レジスタンストレーニングを「筋トレ」って呼ぶこともあるんですけど、厳密にはこの2つのトレーニングは意味が若干違うんですよね。

抵抗かけてるから鍛えたいのは筋力じゃないの?と思うかもしれません。

実際、レジスタンストレーニングの目的は、出力の向上です。(もちろん、前回の記事に示した通り、同時に動作の改善もしていきます。)

でもその「出力」には「筋力」以外の要素もあるんです。こんな感じで。

出力

もちろん、これらは独立したものではなく、お互いに密接に関わっています。

パワー=筋力×収縮速度なんていい例です。

しかしながら、一言にレジスタンストレーニングといっても、これのどこを強調して鍛えたいか。その目的によって行うメニューは違ってきます。

筋力

まずは本当に基本的な筋力から。

以前の記事に、筋力を高めるには

①筋断面積を向上させる

②神経系の機能を向上させる

この2つの方法があると示しました。

筋力高める方法

ざっくり言うと、
中くらいの重さ(マックスの70~80%)で、10回程度行えば筋肥大(①の向上)
重めの重さ(マックスの90%以上)で3回程度行えば最大筋力の向上(②の向上)
が期待できます。

もちろんこれは何回までが筋肥大で、何回からが最大筋力向上だ。ってわけじゃなく、5回だと最大筋力も向上するし、筋肥大に関与するよー8回だとそれよりもっと筋肥大寄りだよーって感じです。

トレーニング初心者なんて、10回でも神経系の機能改善、最大筋力向上は起きますしね。

 

パワーの向上

パワーは先述の通り、力×速度なので、高負荷低速度のパワーなのか、低負荷高速度のパワーなのかによって変わってきます。(第10回)

パワートレ分類

けども一般的には、最大筋力のおよそ30%前後の負荷で最大の速度でトレーニングすることによって低速~高速まで広い範囲にわたってトレーニング効果が得られると言われています。(Willson et al, 1993; Mcbride,2002)

そのため30%Maxの負荷を中心に、またはクイックリフト(クリーンやスナッチ)を活用しながら鍛えていくのが一般的でしょう。

パワートレーニングはとっても奥が深く、ここに記すと長くなっちゃうので、このくらいで割愛させてもらいます。

 

反応筋力

反応筋力はReactive Strengthとも言われ、地面に向かってポンッと跳ね返りながら得る力のことです。
専門的に言えば、エキセントリック収縮で蓄えたエネルギーをコンセントリックのパワーに変える能力。(エネルギーの貯蓄以外にも、後述するRFD等も関わりますが)

これを鍛えるトレーニングは、ボックスジャンプ(ドロップジャンプ、デプスジャンプとも)が有名ですよね。数十㎝の台から飛び降りて、その力を利用してポンッと上に跳ぶトレーニング。陸上選手とかがよくやっています。

 

RFD

Rate of Force Development
日本語では力の立ち上がり率(力の立ち上がり速度とも)。

筋力が高い選手でもその力を発揮するまでの時間が遅いとそれを活かせません。
ジャンプ動作等では、しゃがんだポジションからジャンプ(離地)するまでに0.2~0.3秒ほどしかありませんからね。

そのため、なるべく短い時間で筋力のピークを発揮したいのですが、そのピークに達するときの力の上昇速度がRFDです。

まとめ

このように、一言で「出力」といっても様々な出力があります。
これらを鍛えるために行われるのが、抵抗を用いたレジスタンストレーニング。その中でも「筋力」を鍛えるのが筋力トレーニングです。

でも選手にはあまり一般的な言葉でなない場合もあるので、パワーやRFDを鍛えるためのトレーニングも筋トレって言っちゃうことも多々あります、、

参考文献

J.M.Mcbride et al(2002)
The Effect of Heavy- Vs. Light-Load Jump Squats on the Development of Strength, Power, and Speed. Journal of Strength and Conditioning Research, 2002, 16(1), 75–82

G.J.Wilson et al(1993)
The optimal training load for the development of dynamic athletic performance.
Official Journal of the American College of Sports Medicine

 

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